[ビジネス縁起観からのメッセージ]        浪 宏友


◇自分が変われば相手が変わる
 親が変われば、子供が変わる。
 社長が変われば、社員が変わる。
 教師が変われば、生徒が変わる。
 夫(妻)が変われば、妻(夫)が変わる。
 まとめて「自分が変われば、相手が変わる」

◇自分が変わる
 自分が変わるとは、自分の言動が変わることです。また、相手に対する態度が変わることであり相手の言動に対する応答が変わることです。
 自分が芯から変わるためには、考え方や性質を変えなければなりません。こちらの変わり方が表面的なものか、芯から変わったのかは、自然に相手に伝わるものです。

◇相手の見え方が変わる
 自分が変わったために、相手の見え方が変わることがあります。
 いままで怖くて近寄り難かった人が、優しくて頼りになる人に見えてきた。
 逆に、いままで優しくて親切だと思っていた人が、ずるがしこい人に見えてきた。
 相手は何一つ変わっていなくても、自分にとっての存在価値が変わってしまうわけです。

◇相手の態度・言動が変わる
 自分が変わったら、相手の態度が変わり、言動が変わることがあります。
 今までは自分を避けていた人が、挨拶するようになり、会話するようになった。
 今までは、何かにつけて喧嘩ごしだった人が、柔和な態度で接するようになった。
 逆に、今まで自分にべったりだった人が、自分を避けるようになった。
 自分の変わり方次第で、相手の変わり方もさまざまなのです。

◇相手の考え方・性質が変わる
 自分が変わったために、相手の態度や言動が変わったとしても、相手の考え方や性質までは変わらないのが普通です。
 それでも、自分が変わったことを契機にして相手の考え方が変わることがあります。さらに、相手が相手自身の性質を変えようと努力を始めることもあります。このようになるのは、こちらの変化が相手の心に強く響いたときだと思います。

◇人間関係が変わる
 自分が変われば、相手が変わるかどうかは分かりません。しかし、少なくとも、自分と相手との人間関係は変わります。その意義は、きわめて大きいのではないでしょうか。

◇意図的に相手を変える
 相手の考え方や性質を、意図的に変えたいのならば、そのための道筋がありますが、それはまた別の話として考えたほうがいいようです。 (浪)
☆「詩人散歩」平成26年冬号に掲載