○月○日
インターネットで資料探しをしていたら「会社法制の現代化」という言葉に出会った。覗いてみると、会社に関する新しい法律案が、来年の国会に提出されるらしい。国会を通って平成十八年の春ぐらいから施行されるのではないかという見通しを示す報道もあった。
これまでのカタカナ文語体の法律が、ひらがな口語体になるという。かなり読みやすくなりそうだ。
内容のほうは、商法の会社編、有限会社法、その他の会社に関する法律を一つの「会社法(仮称)」にまとめるというものらしい。その際、制度や手続きなどの整備も相当行なわれるようである。
人間のつくる法律は、時代に応じ、状況に応じて変化していく。願わくは、変化するたびに、条文に含まれる人間性が分厚くなることを祈りたい。
□月□日
中小企業の同族経営の問題がそちこちで取り上げられ、多くは非難の的になっている。それは「同族のための経営」をするからだと、多くの経営コンサルタントが指摘する。
同族のための経営によって、従業員や顧客の利益が後回しになる。このため従業員のモチベーションが下がり、顧客の心が離れていく。
そのような姿勢の会社には、そのうち同族間の争いが生まれて、身内同士で足の引っ張りあいをするようになる。
同族経営でなくても、社内に紛争が生じたりすれば、企業の力は磨耗してしまう。まして同族間の葛藤は、なおのこと企業の力をそいでしまうであろう。
△月△日
多くの経営コンサルタントは「同族による経営」の利点を指摘する。
同族による経営だからこそ他人では成し得ない結束力が実現する、同族による経営だからこそ一人ひとりが重要な役割を自ら担って経営を発展させまた難局を乗り切ることができる、と。
どうやら同族経営そのものに善悪は無いようである。どのような同族経営をするかが問題なのであろう。
固い結束力と自発的に役割を担い果たそうとする姿勢が社内に生ずれば、同族ならずとも大きな成果が期待できるのではないだろうか。
(浪 宏友)
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