詩誌「詩人散歩」(平成18年春号)
◆これまでの【鋸Q宏友事務所日誌】を掲載しています。

 有限会社浪 宏友事務所日誌


○月○日

 膨らんで見えるだけで実態が伴っていないことを、バブルというのであろう。中身がないから、ちょっと刺激を与えられると、たちまち破裂する。
 報道機関を通して喧伝されるバブルは大規模なものである。こうした大規模なバブルは、部分的なバブルの集積なのであろう。それぞれが、それぞれの思惑で作ったバブルが、相乗的に働いて、社会規模のバブルとなるのではあるまいか。 「バブルが弾けた」などと大騒ぎになると、何もかもバブルのせいにしてしまう。自分の足元を見るのを怠り、バブルに責任転嫁をして済ませてしまう。こんな情けないことをしているようでは、景気が良くなったときに、置いて行かれることになりかねない。
 景気の悪いときには我慢して正しい経営を続け、景気が良くなったときにもバブルを作ったりせずに正しい経営を続ける。このような姿勢を保っている会社が真に発展するのではあるまいか。

□月□日

 税理士、社会保険労務士、弁護士。こうした○○士という職業が沢山ある。
 一般に「士業」といわれるこうした職業は国家資格を有して、その方面の法律上の手続きを行ってくれる人であることが多い。中小企業経営者の多くは、こうした士業の先生方にいろいろとお世話になっている。
 士業の先生方も一様ではない。まさしく法律上の手続きだけを行っている人もある。一歩を進めてより深いアドバイスを行ってくれる人もいる。能力レベル、経験の深さ、士業を行う目的や理念などによっても、取り組みかたは異なるようである。
 経営者が士業を利用するときは、依頼することをよくよく考えて、必要な士業を選ぶこととなる。
 士業の先生方は、経営者の代理として行政手続を行うのであって、最終的な責任はやはり経営者にあることを忘れてはならないであろう。
 士業の先生方は、何のために何をしてくれているのかくらいは認識しておかなければ、先生から説明を受けても上の空であったりして、大事な経営判断を誤ってしまうことも無きにしも非ずである。(浪 宏友)

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