詩誌「詩人散歩」(平成22年冬号)
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 編集後記

    【表紙の話】

◇善光寺には二つの門がある。仁王門と三門である。昔は参道の入り口に二天門があったと言う。お寺の門は、結構、複雑である。
◇仏教には空・無相・無願の三つの解脱が説かれている。空門・無相門・無願門の三門をくぐって、無上の悟りにいたるという意味で、三門と呼ぶらしい。仏教の深い思想が籠められているのである。
◇三門は山門とも言う。かつてお寺は山に建てられるものであったから、その名残で、お寺を山号で呼ぶ。お寺の入り口を山門と呼ぶのも、このためだろう。
◇仁王門には、阿形・吽形の金剛力士が、目を見開いて立っている。神様が二体立っているので仁王(二王)と呼ばれるらしい。
◇金剛力士とは、金剛杵を持つ力士である。金剛杵は迷いを打ち破る智慧の力を言う。智慧の力で魔物を退治するのであろう。
◇持国天・増長天・広目天・多聞天は東南西北を守る仏教の守護神。そのうちの二天が守っている門を二天門という。二天門が無くなってしまった善光寺にはこれらの神々はいないのかと思ったら、なんと三門の二階に居た。
◇三門の北面に入り口があって、急峻な階段を登るとそこは仏の世界である。中央に獅子に騎乗した文殊菩薩像、その四囲に四天王像が祀ってある。
◇その右側に、十一面観音菩薩像と弘法大師像。東・南・西面に四国八十八ヶ所霊場のご本尊分身仏がずらりと並んでいる。
◇厳かな雰囲気の中、窓の外を見ると、向こうの方に仁王門が見える。お許しをいただいて撮影したのが表紙写真である。参道には、この日も参拝者が絶え間なく行き来していた。(浪)

    【本号投稿者】

櫛田 令子(東京都杉並区)
大戸 恭子(東京都杉並区高円寺北)
織田 信雄(兵庫県神戸市北区)
山本 恵子(東京都新島村)
伊藤 一路(東京都豊島区西池袋)
山本ルイ子(東京都豊島区西池袋)
中原 道代(長野県長野市中御所)

    【奥 付】

詩誌『詩人散歩』平成22年冬号(季刊)
平成22年12月1日発行(通算第87号)

編集者・浪 宏友
発行者・菊地良輔
発行所・夕焼けクラブ

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