詩誌「詩人散歩」(平成23年春号)
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 編集後記

    【表紙の話】

◇JR上野駅の公園口を出ると、道路がある。この道を渡ったところから、上野公園が始まる。正式には上野恩賜公園である。大正十三年に宮内省から東京市 に下賜されたので「恩賜」の名が付いている。
◇公園の一角に、国立科学博物館がある。明治十年(一八七七)に設立されたというから、おそらく日本ではもっとも古い科学博物館であろう。
◇私には、馴染みの深い博物館である。学生の頃から何度となく訪れている。高齢者の仲間に入った現在は、無料で入れていただける。確かめたいことができたときなど、たったひとつの展示物を見るためだけに、ちょっと入ってすぐ出てくることもしばしばになった。
◇科学博物館のシンボルは、シロナガスクジラの実物大模型である。博物館の外に大きなすがたを見せている。シロナガスクジラは地球上最大の哺乳動物だという。現存する生物の中で最大であるばかりでなく、いままでに発見された生物すべての中でも最大だと説明されている。
◇こんな大きなクジラの餌が、あの小さなオキアミだというから面白い。ただ、食べる量は半端ではない。一日に四トンから八トンというから、途方もない。しかし、海にはそれだけのオキアミがいるということでもある。不思議いっぱいの自然界である。
◇冬のある日、東京に出ていた私は、ちょっと調べたいことがあって科学博物館に立ち寄った。よく晴れた日で、日光を満身に浴びているシロナガスクジラの模型がいつもより大きく見えた。これはすごいと思いつつ撮影した写真を、今回の表紙にさせていただいた。(浪)

    【本号投稿者】

櫛田 令子(東京都杉並区)
大戸 恭子(東京都杉並区高円寺北)
山本 恵子(東京都新島村)
伊藤 一路(東京都豊島区西池袋)
山本ルイ子(東京都豊島区西池袋)
中原 道代(長野県長野市中御所)                    

    【奥 付】

詩誌『詩人散歩』平成二十三年春号(季刊)
平成二十三年三月一日発行(通算第八十八号)
編集者・浪 宏友
発行者・菊地良輔
発行所・夕焼けクラブ

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