詩誌「詩人散歩」(平成24年春号)
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 編集後記

    【表紙の話】

◇新宿大ガードから青梅街道に入り、林立する超高層ビルを見上げながら新都心歩道橋下を歩いていましたら、浄行菩薩の石像に出会いました。青梅街道沿いの常泉院というお寺でした。
◇表紙写真をご覧ください。浄行菩薩の左右にバケツとひしゃくが用意してあります。看板の「浄行ぼさつさま」の文字の左側に「お水をかけて、手をかるくあて、おまいりして下さい」とあります。
◇浄行菩薩像は各地にありますが、どういうわけか水と関係の深い菩薩さまということになっていて、お堂には必ず水が用意してあります。「浄」という字が水との関係を連想させるのでしょうか。
◇妙法蓮華経に、釈迦牟尼世尊の呼びかけに応じて大地から湧き出してきた無数の菩薩の話があります。その中に四人のリーダーがいますが、その一人が浄行菩薩です。浄行菩薩は、私たちの煩悩(迷いの心)は無数であるけれども、必ずすべてを断ち切りますという願いの象徴です。そういえば看板の一番左に「眼・耳・鼻 ・舌・身・意の六根を清めます」と書いてあります。
◇浄行菩薩は、「私に水をかけて拝んだならば、自分の身と心を清める努力をしてください」と、大都会新宿を行き来する人々に呼びかけているのかもしれません。そういえば、妙法蓮華経は、人々の迷いが深い時代に広めるべき教えだとか。浄行菩薩さまも、そのために姿を現わしたのでしょうか。(浪)

    【本号投稿者】

櫛田 令子(東京都杉並区)
織田 信雄(兵庫県神戸市北区)
山本 恵子(東京都新島村)
大戸 恭子(東京都杉並区高円寺北)
伊藤 一路(東京都豊島区西池袋)
山本ルイ子(東京都豊島区西池袋)
中原 道代(長野県長野市中御所) 

    【奥 付】

平成24年3月1日発行(通算第92号)
編集者・浪 宏友
発行者・菊地良輔
発行所・夕焼けクラブ
詩人散歩編集部
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