【表紙の話】

◇秋の河川敷。小さい、黄色い花が咲いています。はなびらの数が一定していません。一番多いのは五枚らしいのですが、散って少なくなったのでしょうか、三枚とか、二枚とか、一枚の花もあります。家に持って帰って花瓶に挿そうという気には、さらさらなりません。
◇センダングサです。この草の葉が、樹木のセンダンの葉に似ているからというので、センダングサと呼ばれているのだそうです。キク科の植物です。
◇キク科植物の花は、小さな花が集まって、一つの花になっています。センダングサの花も、小さな花の集まりです。はなびらになっている部分と、中央に密集している部分があります。
◇虫たちは、この花が大好きです。蜂だの、蝶々だの、小さな羽虫が、周囲を飛び回っています。花に止まっては、蜜をもらっているように見えます。よほど、美味しいのでしょうか。
◇この花が、やがてとんでもない実をつけます。ヒッツキムシです。冬の河川敷を歩くと、いつ、どこでついたのか、レコード針のようなヒッツキムシがズボンにぎっしりくっついています。こうなったら、手間をかけて一本一本むしりとるしかありません。
◇表紙写真は、昨年の九月下旬に撮影したものです。モンシロチョウが、しきりに蜜を吸っています。この花も、やがてヒッツキムシを実らせるのです。（浪　宏友）

　　　　【本号投稿者】

伊藤一路（東京都豊島区）
大戸恭子（東京都杉並区）
中原　道代（長野県長野市）
大場　　惑（東京都杉並区）

　 　　　　【奥　付】

詩誌「詩人散歩」平成２９年秋号
平成２９年９月１日発行（通算第１１４号）
発行者　菊地良輔
編集者　浪　宏友
発行所　夕焼けクラブ
「詩人散歩」編集部
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