詩誌「詩人散歩」(平成29年冬号)
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 編集後記

    【表紙の話】

◇この秋、チベット様式の仏像が、東京上野の国立博物館(通称トーハク)に展示されるという情報を得ました。写真では見たことがありますが、実物に接したことがありません。たまたま機会を得てトーハクの東洋館に入り、地下の展示室に向かいました。
◇展示室の一角に、小振りながら迫力のある仏像たちが並んでいました。独特の雰囲気を持つ仏像たちに、これがチベットの信仰なのだなあと感慨を覚えました。
◇生々しさの漂うチベット様式の仏像を後にして、階段を上がり、二階に向かいました。そこでは、インド・ガンダーラの彫刻が展示されていました。仏像は、インドのガンダーラとマトゥーラで初めて製作されたと伝えられています。ギリシャ彫刻の影響を受けているとされるガンダーラ仏は、端正な面立ちで、静かなたたずまいをしていました。
◇チベット様式の仏像と、ガンダーラ彫刻の仏像の大きな違いを目の当たりにして、その底には人々の求めるものの違いが潜んでいるのだろうなと思いめぐらしました。
◇このとき撮影したガンダーラ仏の立像を、今回の表紙にさせていただきました。仏像は当初、礼拝の対象ではなく、修行目標としての人物像だったそうです。この仏像もそのひとつなのかもしれません。(浪)

    【本号投稿者】

伊藤 一路(東京都豊島区)
大戸 恭子(東京都杉並区)
中野 典子(東京都町田市)
中原 道代(長野県長野市)
大場  惑(東京都杉並区)

      【奥 付】

詩誌「詩人散歩」平成二十九年冬号
平成29年12月1日発行(通算第115号)
発行者 菊地良輔
編集者 浪 宏友
発行所 夕焼けクラブ
「詩人散歩」編集部
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