赤信号 浪 宏友 |
君の姿が見えた 走り寄ろうとしたが 信号が赤だ 君は大通りの向こうを歩いていたのだ 大声を上げて呼んでみたけれど 行き交う自動車に掻き消されてしまった
君は歩いて行ってしまう
君の姿が小さくなっていく
夕霞の中に君が消えていく
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初日の出 中原道代 |
元旦の朝 私は橋の上で日の出を待っていた あたりはまだ薄暗く 凍りつきそうな空気が立ち込めていた
東の尾根が少し明るくなった
太陽はゆっくり昇ってきた
世界中にこの光が注がれている
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石段 中原章予 |
本部団参 霊園団参と 足をのばして青森へ 主人の足跡たどり 本家は北海道へうつり住み ただ何となく 主人がねごとにまで言っていた 三戸城へのぼり路 写真に向い お父さんとうとう来ましたよ ほら紅葉がきれいねと つぶやきながらカメラのシャッターを切る サクサク サクサクと 落ち葉を踏みしめ 四十年前主人と歩いた路 城山への石段を 一歩一歩ふみしめ乍ら登る 何となく主人の声が 聞こえて来るような ありがとう! ありがとう! と
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いきつく処はここしかない 山本尚男 |
思いがけない本年三度目の入院生活。非日常的な一ヶ月余り。 仏さまの与えてくださった貴重な時間。 多くの人様のお世話にならなければ生きられない。 自分一人では何もできない非力さ。 感謝してもしきれない。 このご恩返しをどのようにしたらいいのか、していくか。 つくづく反省し考えさせられた。 何がどうあれ最終的に行き着く処は、 開祖さまの処世訓ともいえる法華経の精神以外ないと、感じたのが結論です。
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冬の季節 山本恵子 |
夜空の星がきれいだよの声 あら そう 見たい 外に出た ダイヤモンドを散りばめた それは見事な夜空だ 心も体もうきうきする
天候悪い日が続き
風もしずまり外に出て
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春よ来い 山本恵子 |
立春と名のみ 寒い寒いと人は言う 春はそこまで来てるようだ 春を迎え入れる準備に 我家は我家なりに色々と工夫するのも楽しい 思いきり手足を伸ばして歩ける日々も間近だ
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