少女 浪 宏友 |
夕闇の河原 ひとり うずくまって 花を摘む 少女
茜色の川面
少女は ふと 手を止めて
少女は小さくため息をついて
河原には風もなく
やがて少女は立ち上がり
闇が深まり
涼風が思い出したように川面を行きすぎ
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野の花のブーケ 中原道代 |
中学生の女の子 手に一杯の花束 「はい おみやげ」と持って来た 色とりどりの夏の野の花 学校帰りに川原に下りて 陽の落ちるまで摘んでいた
花の中の女の子
「こんなに遅くまで 心配してたんだよ」と 私が言う
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夜の海 大戸恭子 |
窓辺に向かって 見る海は 波も荒い夜の海 空を見上げりゃ 白い月 今にも雲に消されそう
旅を続けて
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友 山本ルイ子 |
友達とは色々な形がある どこかに一緒に出かける友 日々一緒に汗を流す職場の友 心の中の全部を見せれる友 私にとってみんな大事な人たち
今、友が病と闘っている
大好きな仲間と待ってる。
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積み重ね 伊藤一路 |
最近はこう考える 忍耐とか我慢とか努力の積み重ねの先に 幸せや成功があるのだろうか? 今の自分に満足できず我慢や努力を積み重ねる事で 生まれるものが成功や幸せなのだろうか? 今を満足できてない自分に 本当の感謝の気持ちなど生まれるのであろうか? 幸せや成功は今の自分を全て受け入れて肯定し 感謝できてこそ成り立つように思う 我慢の積み重ねの先にあるのは爆発で 今を感謝して楽しむ積み重ねの先に幸せや成功がある 過去を思い腹をたてたり 未来を考えて不安になるくらいなら 今に感謝して楽しんだ方が正しいはずだ その積み重ねの先に幸せはきっとある
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あやしき人 河野裕子 |
少し笑うことができた私は 夜の桜ヶ丘の町を 三部経一冊たずさえ タモリみたいな「視力が良くなる」黒いサングラスをかけてくふっとほほえみ 夜の散歩をするのだ。
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