形 浪 宏友 |
静まりかえった光の海 音のない音楽が流れている 音楽はどこまでも染みとおり 私はいつか 形を失う
それは 限りなく広がる荒れ野のできごと
辛うじて残っていた微かな視力に
荒れ野の底で
静まり返った世界
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春よ来い 中原道代 |
薄日さす寒い昼下がり 冬木立の向こうに 雪野原が広がっている 残された雪だるま 子供達の走り廻った靴あと 小さな手袋片方も落ちている 厳寒の中の元気者達 今はお家でひと休み
犬の足あとに大きな靴あとが並んで続いている
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一年の始まり 山本ルイ子 |
早く春になってほしい
見渡す限りの銀世界が広がっていた
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覚悟 伊藤一路 |
子供の頃からずっと怖がっていた事がある それは人に嫌われる事だ・・・ これが全ての根底にあり全ての事に影響してきた あるときこの根底が自分の行動や周りの環境に 支障をきたしている事に気付いた 何の為だったのだろう・・・ 何の意味があったのだろう・・・ 嫌われる覚悟ができると 同じ気を使う事も意味合いが違ってくる そうしたら色んな事が開けてきたように思う 周りも変わった 躊躇していた行動や抑えていた事が 急にバカバカしく思えてきた 今年はもっと何かありそうだ 覚悟を決めた
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