靴音 浪 宏友 |
足早の靴音に目を上げると 颯爽と近づいてくる女 黒ずくめの服にハイヒール ぼんやり歩くぼくの傍らを 快活に行き過ぎる
すれちがった時に気が付いた
慌てて振り返ると
見渡せば
ふいに闇が押し寄せてきて
ひとり残されたぼくの耳に
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帰る日 中原道代 |
朝 居間のカーテンをそっと開ける 子供はもう起きている気配 ふすまを開けて「こんばんはー!」 覚えたてのこんばんはをくり返す 可愛くて おかしくて 私も一緒に「こんばんはー」
ママをゆっくり眠らせて
一日があっという間にすぎていく
今日は帰って行く日
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もうすぐ--- 山本ルイ子 |
まだまだ厳しい寒さを感じながら お腹もだいぶ大きくなり、坂道の登りに息をきらしながらゆっくりと登りきる
お腹のなかでますます激しく動く我が子
あなたが最初に見る(感じる)景色はどんなかなぁ
その景色、三人で一緒にみようね
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本音 伊藤一路 |
本音で生きる なぜ本音で生きていないのか なぜ本音を隠すのか 皆んなに嫌われたくないから? 皆んなを怒らせたくないから? 皆んなにいい子で居たいから? 皆んなに尊敬されたいから? 皆んなに好かれたいから? 全部逆だな 本音で生きた方が思いは がる 薄っぺらだった 浅かった 本当に がるってどういう事か 子供と接していると子供の態度でよく分かる だって子供はいつも本音で生きてるもんな やっぱり子供は凄いや
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