ふたりして 浪 宏友 |
突然の銃声 うめき声 怒鳴り声 駆け出す靴音 撃ち合いが始まった
逃げる
気が付くと
全身が痛む
大きな壁が見えた
すぐ近くで爆発
静かになった
昼間なのか
爆発音を背中に聞きながら
爆発音から遠ざかりたくて
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風の吹くままに 中原道代 |
つないだ手をふりほどき 幼な子は走り出す 土手に続く坂道を一目散に駆けて行く 子供の背中目で追って ゆっくり ゆっくり 登って行く 川辺の桜はすっかり若葉 野原は花の舞台になった 今が主役のタンポポさん 青い帽子のムスカリの群 大事な脇役ヒメオドリコ草 花から花へ 子供は蝶になっている 風にあわせて草花が踊る 小鳥が上で歌います 私の席は特等席 ブラボー!と大きな拍手を送りましょう 舞台裏 次の花が待ってます
目を遠くに向けてみる
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気にすんなよ 大場 惑 |
なにもありゃしない ただ ほんの少し ひっかかっただけ 勝手なこと言ってるなと ほんの少し しゃくにさわっただけ 気にすんなよ 別に なにもありゃしない
あしたはどうするって?
そっちはそっち
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花 伊藤一路 |
たくさんの花が咲いている 黄色い花 ピンクの花 白い花 いろんな形や模様で個性を出す 人間に勝手に付けられた名前で呼ばれ 皆を楽しませている ただ ただ 花達は咲いている 見てもらうためでも 自慢するためでも 勝つためでもなく咲いている だから美しい 人はそれぞれの年齢で生き方が変わる 今年は「知命」の歳 天命を知りシンプルに 花のような生き方をしてみたい
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