詩誌「詩人散歩」(平成14年冬号)
◆これまでの【短歌】を掲載しています。

  秋の日に                  山口ハル子

道へだて住む人もなき妹の家尽せし日々と妹を思う

久々に高鍋の道を通りたるパンパスグラスゆれて亡き子思う恋の歌

愛の歌きゝふと淋し寄せ合う肩もなし秋の夜に

コスモスのゆれて美し秋の日にふと立止りしばし眺むる

縁がわに秋の陽うけて暖かし澄みて美し空あかずながむ