詩誌「詩人散歩」(平成18年秋号)
◆これまでの【短歌】を掲載しています。

  遠き日                   山口ハル子

臨月の我をいたわりひる休四斗桶に水入れし夫

水道もなき遠き日よ子二人を風呂に入れ我は抱きて着がえさす

遠き日を思い出してはなみだ涙に貴方と呼びて手を合わす

日々残したる母を想うと古き手帳世のいづこにも居ずと抱きしむ

ギター引く高校生の日を思い元気な頃を思い又涙