さくら咲く春をたのしみ冬ごもり今年も雨でサヨウナラ
春の日のさしこむ窓辺あたたかくせなかまるめて子猫はねむる
雲白く川の流れに浮かばせて歌いし子亡く雲の流れる
二人してうなぎ取れしとはしゃぐ声昨日の如く思い出される
子のそばに父も来たよと逝きし夫共に語らい一日の暮るるか
子の墓標共同墓地の片すみに車の音を今日も聞きおり