詩誌「詩人散歩」(平成21年冬号)

yuyake
◆これまでの【短歌】を掲載しています。

  秋                     山口ハル子

洗濯機なき遠き日に柔道着洗いし過ぎし日を思ふなり

朝花火あがりて目をさます小さき子のなく運動会忘る

コスモスも満開なりし彼岸花も咲きて秋の日暮れて行くかな

朝夕は寒くなりゆき秋の日も風邪引かぬ如く袖なし羽織し

子が逝きて父も逝きたり暮れるまで黄泉路の旅も話つきぬか