詩誌「詩人散歩」(平成23年春号)

yuyake
◆これまでの【短歌】を掲載しています。

  短歌                  櫛田令子(光蛍)

   富士山

元旦の陽は昇りて富士山の真白き姿に心洗わる

久方の七草の祝膳頂きて富士山拝みぬ之の朝ぼらけ

今日晴れて心清しき思ひせし生きる幸せをば味わひて居る

八十路の生命之に有り杉並の之の特養に晴れの生命有り

   初春を迎えて

初春を迎えて今日八日の晴れ続く八十路の吾の心も晴れぬ

今生きて命の有りぬ之の特養の暇惜しみて拙歌を詠みぬ

年々に賀状増え行く楽しみに生きし命の生き甲斐ありぬ

満ち足りし思ひありようやくなれて友有りぬ

晴れつづく今日有る事の有難く思ふ今日新年会

たなびきし雲はすでに朝告げて今朝もすがしき生命有り