短歌 櫛田令子(光蛍) |
黄泉の道は知らず只老いて定かに来る吾が八十を過ぎし 現身は果つるべき命も長からずと思ひ定めて今日も学びぬ 物書きの亡き父の言葉の常思ふ「学問は一生末代のものと」長女の吾に常に聞かせし尊き言葉 ふつつかの娘にしあれども父の娘故に常に学び学びの道を志したり 吾が命もはや黄泉に近しもつきせぬ思ひは万葉を深く学びて古人の歌詩の心知りたし 古きを学びて新しきを知るも又良からずや古代ありて現代有りと思ひし故に
私の青春 八月十五日に思ふ
古人なる吾や戦争と戦後に生きし国難を今も忘れあらなく今日戦争記念日
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