◇屋上にて 秋の盛りの風寒ければ冬ぞ偲ばる吾が身に吹く風は 茶と菓子と喉通れどそこはかと吹く風の空は眞澄みて肌に寒かり 夕焼けの雲の峰の美しやしばし見とれて今日一日の暮れなむとする 窓に寄りて眺むる空の色の霞深く星一つあり今日晴れるらし