詩誌「詩人散歩」(平成27年冬号)
◆これまでの【短歌】を掲載しています。
短歌 櫛田令子(光蛍)
敬老会、催しくれし特養に、今ある身にて、洋楽を聞く。
ペン執りて、思ひのままを記しゐつ、短歌(うた)にはならず、文字綴るのみ。
外出もままならぬ身は、こもりゐて、短歌(うた)詠む事の僅かなぐさむ。
七十路残り少くなりませば、生きる証の何か残さむ。
昼食をたらふく食(は)みて眠気けさす、夜までの、一日(ひとひ)いかで過ごさむ。