ファイダーの粘り強い努力 浪 宏友 |
「ファイダー(FIDR)」の略称で知られる「公益財団法人 国際開発救援財団」から、『年次報告2017』をお送りいただきました。ファイダーは、御存じのように、開発途上国の人々の生活環境の向上や地域産業の育成などのために力を注いでいる財団です。
ファイダーの支援は、現地の人びとと共に考え、共に行動し、やがて現地の方々が自分たちだけで活動を続けられるようにと願いながら行われているようです。
今回の年次報告に、「カンボジア初、学齢期の子どもたちのための『食生活指針』が完成しました」とありました。
ファイダーは、長年、カンボジアの乳幼児を含む子供たちの栄養の改善に取り組んできました。それも「現地の人々が自ら栄養改善に取り組む」ことを願いながらの取り組みですから、並大抵のことではありません。
この記事の中に「ファイダーは、二〇一四年から全国調査を行い、カンボジアの学齢児童の栄養事情を明らかにしました」とあります。この調査などから見えてきたものを手がかりに、ファイダーを中心としたワーキンググループが検討を進め、「学齢期の子どもたちのための食生活指針」がまとめられたということのようです。
年次報告といっしょに送っていただいた「ファイダーニュース」を開きましたら、そこに関連記事がありました。この「食生活指針」が、国連食糧農業機関(FAO)のサイトに掲載されたというのです。「これは、この指針が調査と解析という科学的根拠に基づき、国際的に定められたガイドラインに沿って作成されたものとして認められたことを意味します」と、この記事にあります。
これと並行して、カンボジア教育省では、学校で栄養教育を導入する方針を立て、カンボジアの栄養に関して経験があり、専門性も高いファイダーに、技術支援を要請しました。ファイダーのさらなる活動が続くわけです。
ファイダーへのご協力をお考えの方は左記までご連絡ください。 |