詩誌「詩人散歩」(平成14年秋号)
◆これまでの【エッセイ】を掲載しています。

  青島行                           山口ハル子


 老人会で青島行が計画され、杖をつきながらであるが参加する。前日は雨で雨かなと思っていたが、からりと五月晴であった。温 泉にはいりやがて中食おしゃべりがにぎやかである。 歌を唄う人、踊りを踊る人、最後は炭坑節を皆で踊り、たのしかった。土産物をのぞき皆袋いっぱい買って名物のウイローも忘れずに買う。部屋から見える海は何時来ても美しい。
 遠い日父さんと来た時も今日も海の色は青々と美しい。
 戦争中中国へ帰る父さんを下関まで送って行った。あの日の海も色も今日と同じだったと、過ぎて行った日を思い出していた。
 年を重ねても皆さんと出かけられる事に,今日の一日に感謝して床についた一日でありました。