◇開発途上国
開発途上国とは、経済的な開発が途上である国ということのようです。
開発途上国では、子どもたちが病気になっても満足な医療を受けることができない。十分な教育を受けることができない。それどころか、ものごころがつく前に一生を終えてしまう子供たちが少なくない。そうした報道にしばしば接します。
伝わってくるさまざまな情報から、衣・食・住が不足している、安全で衛生的な生活環境が確保できない、医療が不足している、十分な教育が行なわれていないというようなイメージが、私の脳裏に浮かび上がります。
◇FIDR
日本には、そうした開発途上国の人々のために地道な活動を続けている団体があります。公益財団法人国際開発救援財団(通称FIDR=ファイダー)もそのひとつで、カンボジア、ベトナム、ネパールに事務所を置き、東京の神田駿河台に東京事務所があります。
FIDRは、開発途上国の子どもたちが健やかに育つことができる社会をつくることを使命(ミッション)としています。そのために、開発途上国の人々が貧困から脱して、地域が自立的に発展していくことができるよう、様々な分野で現地に根差した支援活動を行っています。
◇自立を目指して
支援するとは、困っている国や人々に、必要な物を与えることだと考えられていた時代があったと記憶しています。
しかしそれでは本当の支援にならない。現地の人々が自立してことにあたらなければ、根本的な解決には結びつかない。そのように考えられるようになって支援のありかたが根本から変わってきた。そのように聞いています。これは長年の経験から得られた知見だと思います。
FIDRは、開発途上国の地域の自立を目指して、さまざまなプログラムを工夫し、実施し、その成果が、現実に上がっています。熱意とチームワークの賜物だと思います。
◇心を向けていただければ
カンボジア、ベトナム、ネパールと言えば、日本からも多くの方々が行っている地域だと思います。観光ばかりでなく仕事で行く方もいらっしゃるでしょう。現地に事務所を構えている会社もあるのではないでしょうか。
これらの国や地域で、FIDRの名前を耳にしたら、ちょっとだけ心を向けていただければありがたいと思います。もし機会があったら、ほんの少し手を貸していただければ、FIDRのスタッフも、現地の方々も、どんなにか喜んでくださることでしょう。
(浪)
◇FIDRのホームページ URL http://www.fidr.or.jp
☆「詩人散歩」平成26年春号に掲載