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有限会社浪 宏友事務所日誌 |
○月○日 中小企業の経営者たちを対象に勉強を繰りかえしていますと、いろいろなことに気付かされます。 最近気になっているのは、多くの人びとの現象に振りまわされる体質です。 目の前に問題が生じます。一生懸命に取り組みます。問題が表面的に治まります。すると問題が解決したと喜びます。 ところが実際には、見た目に収まりがついただけで、問題そのものはどこも解決していないことが多いのです。根本的な原因は残っていますから、いつか再発するのです。 しかし、取り敢えず収まったからそれでいいんだ、忙しくて根本的な解決などしている暇はないなどと言い訳が聞こえて来そうです。 根本的な解決をすると,どれほど気持ちがいいものか。どれほど安らかな心になれるものか,味わって頂きたいと願いつつ,小さな努力を重ねています。 △月△日 私がまだ幼かった頃、大人たちが世間話にこんなことを言っていました。 「あそこも高利貸しに手を出したよ」 「もう駄目だな」 中小企業の社長が、資金繰りに困って高い金利の借金をしたというのです。高利貸しから借りると、会社は必ずつぶれるというのでした。 高利貸しは、現在はサラ金などと呼び名が変わっているようです。 高利貸しに手を出すと、何故駄目なのか、当時の私には分かりようもありませんでした。 だんだん分かってきたことは、高い金利で借金をすると、おいそれと返すことが出来なくなるということでした。通常の借金でも、金利を支払うのがやっとで元金を返済するのは至難です。貸すほうはそれが目当てだったのです。 高利の借金をするとますます返済が苦しくなって、会社が潰れるという図式は現在も変わっていませんでした。苦しさのあまり高利の借金をし、このため会社の建て直しが不可能になった話を、最近いくつも聞きました。 借金はできるだけしないでください。まして高利の借金は絶対にダメです。機会があるごとに、私は皆さんにそう伝えているのです。 (浪 宏友)
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