わすれなぐさ 浪 宏友 |
![]() 川は昨日の雨で水かさを増していた 少女は川岸の水面近くに咲く青い花をみつけた 「まあ きれい」 青年は青い花へと川岸を降りて行った
花を摘み取った青年は少女を見上げて花を投げた
少女は息を呑んだ
少女は目を覚ました |
涼をさがして 中原道代 |
気温がどんどん上がってきた 今日も猛暑 玄関の戸を開けると 熱風が吹き込んできた 戸を閉めようとして 足元を見たら かみきり虫が待っていた 涼しい所に入れてくださいと言うように お断りしても通じない 困っていたら うしろから 大きな手が伸びてきて 虫を ひょいとつまみあげ 木陰につれて行ってくれた 私も暑さにたえかねて 家に入ろうとしたら こがね虫が石段の片すみで こっそりと涼んでいた |
宿題 伊藤一路 |
いつも穏やかでいたい いつも笑っていたい いつも優しさで溢れていたい いつも心が温かくなる時間を過ごしたい
必要な物は自分 |
四季のつぶやき 大戸恭子 |
ポテサラは 副菜なのに 手間かかる
国寒し 寒しと言える 各家族
五月晴れ 踏む道草の 濃い香り
えのき食べ 歯につまらせて えのき食べ
チャーハンで 愚痴も炒めて 混ぜこぜに
美味しさは バランバランと ミギヒダリ
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悪魔の光 大場 惑 |
少女は いつものように裏山で遊んでいた 遠くでピカッと光った 何だろうと思ったけれどすぐに忘れた
家に帰ってから体がだるかった
あの光は |