バスの窓から 浪 宏友 |
電車を降りてバス停に急ぐ いつものバスのいつもの席 後から二番目の右端に座る バスが出る いつもの景色が通り過ぎる
バスが左折すると見えてくる
たぶん
街路樹の陰に入って見えなくなる
バスは右折してしばらく走り |
桜 中原道代 |
春 うららかな日 満開の桜並木の下をゆっくり歩いた いつもの土手が華やいでいる 立ち止まって見上げる顔 顔 顔 みんな 桜に見ほれている 見る人をみんな笑顔にしてくれる 小鳥をやさしく包み込む 真っ赤なぼけの花が 桜を一層引き立てている 私もすっかり桜のとりこになっている
桜の精に聞いてみた |
許す 伊藤一路 |
許すのか 許さないのか 認めるのか 認めないのか 諦めるのか 諦めないのか 恨むのか 恨まないのか
悶々と囚われる事がある
結局しんどくて辛いのは自分自身
ただ 囚われの過去を捨てて |