詩誌「詩人散歩」(平成21年春号)
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 編集後記


    【表紙の話】

◇歌舞伎座が建て替えられる。この話を耳にしてちょっと驚きました。さよなら公演が始まるというので、これは行かなければならないと思いました。妻の誕生日が一月なので、誕生日プレゼントとして昼の部のチケットを二枚入手。歌舞伎茶屋で幕の内を買い求め、二等桟敷席に入って久方ぶりに歌舞伎を堪能しました。

◇吹けば飛ぶようなという意味で「けしつぶ」と名付けたちっちゃなア マチュア劇団をやっていたころ、何度も歌舞伎座に足を運びました。貧乏サラリーマンのことですから、高い席には座れません。たいてい三階B席。ときどき贅沢して三階A席。ときには一幕見。二等桟敷に入ったのは今回が始めてでした。

◇その日は小雨でしたが、開場前になんとか撮影できたのが表紙の写真です。晴海通りの道向こうから狙うのですが、行き来する自動車の多 いこと。シャッターを押すたびに自動車に遮られてしまいます。傘の下からカメラを構え、粘りに粘ってやっと全容を捉えることができました。

◇歌舞伎座は明治二十二年に創建。大正十年に火災で全焼し関東大震災後に復興。昭和二十年に空襲で焼失。昭和二十五年に再建。それ以来歌舞伎の殿堂として使われ続けてきたのがこの建物でした。

◇一年有余のさよなら公演の後、来年の五月から建て替えが始まり、平成二十三年には新たな装いで完成するとのこと。そのときには、再び行かなければなりません。何故ですかなどと訊ねないでください。ただ、そう思ってしまうとしか言いようがないのですから。(浪)

    【本号投稿者】

中原 道代(長野県長野市中御所)
山本 恵子(東京都新島村本村)
山口ハル子(宮崎県宮崎市佐土原町)
織田 信雄(兵庫県神戸市北区)

    【奥 付】

詩誌『詩人散歩』平成二十一年春号(季刊)平成二十一年三月一日発行(通算第八十号)
 編集者・浪 宏友
 発行者・菊地良輔
 発行所・夕焼けクラブ
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