詩誌「詩人散歩」(令和3年冬号)
<<秋号へ  季刊詩誌「詩人散歩」各号を掲載しています。 春号へ>>
 編集後記

    【表紙の話】

◇私は都会育ちでしたから、街で見かける蝶々のすがたも、ワンパターンだったように思います。定年後、長野に住むようになり、川のほとりを散策するようになってから、蝶々たちの思いがけないすがたを見せられて驚くことがあります。この日も、川辺の藪のあたりで、道に蝶々が群れているのを見かけました。その時、手持ちのコンパクトカメラで撮影した写真の一枚を本誌の表紙にさせて頂きました。
◇蝶々たちは道に降りて止まっています。歩いて行くと蝶々たちは飛び立ちますが、通り過ぎて振り返ると、また道に降りています。この辺りには花はありません。蝶々たちの目的は地面なのです。それもある範囲に限られているようです。
◇蝶々たちは、あの細長いゼンマイのような口を伸ばして、地面に突き刺しています。地面から何かを吸っているのです。そういえば、この辺りは、雨が降ると水たまりができます。他のところよりも水気があり、地面も幾分やわらかいようです。
◇象が土を食べるという話しを聞いたことがあります。草食の象が、塩分などのミネラルを求めて、ミネラルの多い土のあるところに行くのだそうです。蝶々も、花の蜜だけでは摂取できない栄養分を求めて、土に口を差し込むのかもしれません。

    【本号投稿者】

伊藤 一路(東京都豊島区)
大戸 恭子(東京都杉並区)
中原 道代(長野県長野市)

    【奥 付】

詩誌「詩人散歩」令和3年冬号
令和3年12月1日発行(通算第131号)
発行者 菊地良輔
発行所 夕焼けクラブ
ホームページ http://yuyake-club.sakura.jp/

      編集者 浪 宏友
詩人散歩編集部
  〒380ー0935
  長野県長野市中御所5丁目13番21号グランドハイツ御所106号
  E-mail harusazanka@ae.auone-net.jp