詩誌「詩人散歩」(平成23年夏号)
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 編集後記

    【表紙の話】

◇私の自宅の近くに犀川、裾花川の合流点があります。春、河川敷にでると、青紫色の花が群生していました。ムスカリです。花の形や咲きかたがぶどうの房と似ているために、グレープヒヤシンスと呼ばれることもあるそうです。ヒヤ シンス科なんですね。
◇ムスカリはムスク(麝香)からきた名前だそうです。この花の仲間に強い芳香を出すものがあるところから、こう呼ばれるようになったようです。
◇ムスカリは地中海沿岸地方を原産地とする園芸植物だそうで、寒さにも強いそうです。球根のまま冬を越えて、春に花を咲かせるのですね。河川敷に群生している様子では園芸という感じはしません。野生化したのかもしれません。
◇ぶどうの房のような花の、鮮やかな色合いに見入っていましたら、蜂が飛んできました。西洋蜜蜂です。誰かが飼っているのでしょうか。壷形の花にしがみつくようにして蜜を吸っています。
◇ムスカリも西洋蜜蜂も、西洋からきたものです。世上では、外来植物や外来動物の浸食によって在来種が駆逐されるとか、生態系に悪影響があるとか、生物多様性が危機に瀕するとか言われていますけれども、ムスカリや西洋蜜蜂も同じ問題の中に入っているのでしょうか。それにしては、すっかり河川敷に溶け込んで静かに咲いている花ですし、無心に蜜を求めている虫です。
◇この日は春の写真を撮ろうとカメラを持参していたので、ムスカリに戯れる蜜蜂を撮影することにしました。表紙写真は、蜜蜂がムスカリの手前でホバリングしているところです。(浪)

    【本号投稿者】

櫛田 令子(東京都杉並区)
織田 信雄(兵庫県神戸市北区
山本 恵子(東京都新島村)
大戸 恭子(東京都杉並区高円寺北)
伊藤 一路(東京都豊島区西池袋)
山本ルイ子(東京都豊島区西池袋)
中原 道代(長野県長野市中御所)

    【奥 付】

詩誌『詩人散歩』平成23年夏号(季刊)
平成23年6月1日発行(通算第89号)
編集者・浪 宏友
発行者・菊地良輔
発行所・夕焼けクラブ

詩人散歩編集部
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