【表紙の話】
◇北信五岳といえば、長野県の北信地方から見ることができる五つの山ということで、標高の高い順から、妙高山、黒姫山、飯縄山、戸隠山、斑尾山となります。このうち妙高山は新潟県、他の四つは長野県にあります。これら五つの山を一度に見ることができる地域は限られているようです。
◇私の自宅を出て大通りに向かいますと、町の建物の向うに低い山が折り重なっていてそのもうひとつ向うに飯縄山がどっしりと腰を据えています。このあたりから見える北信五岳は、この飯縄山だけです。
◇飯縄山には「天狗の麦飯」と呼ばれる食べられる砂があり、日本が全国的な大飢饉に襲われた年、飯綱三郎天狗は、これを日本中に配って庶民の命を救ったという伝説があります。
◇この砂は、中部地方の火山地帯に自生する植物とも微生物とも菌やバクテリアとも言われているもので、人びとは実際に食べていたそうです。この「食べられる砂」を「いいずな」と言い、飯縄山(いいづなやま)の名称はここ から出ているという説もあるそうです。
◇ある晴れた日に裾花川沿いの道路を歩いていたとき、飯縄山が美しかったので写真に収めました。それを本誌の表紙にさせていただきました。頂上近くの山肌に雪形が見えます。昔からこの辺りの人びとに親しまれてきた「種蒔き爺さん」です。(浪)
【本号投稿者】
伊藤 一路(東京都豊島区)
大戸 恭子(東京都杉並区)
中原 道代(長野県長野市)
大場 惑(東京都杉並区)
【奥 付】
詩誌「詩人散歩」令和7年冬号
令和7年12月1日発行(通算第147号)
発行者 菊地良輔
発行所 夕焼けクラブ
ホームページ http://yuyake-club.sakura.jp/
編集者 浪 宏友
詩人散歩編集部
〒380ー0935
長野県長野市中御所5丁目13番21号グランドハイツ御所106号
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